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Posted by ミリタリーブログ at

2017年09月07日

saving private ryan ~前編~

皆さんこんばんは!
ヤネックススタッフです。

『ダンケルク』公開までもう少しですね。そこで、『ダンケルク』を監督したクリストファー・ノーランがスティーブン・スピルバーグから35㎜フィルムを借りてスタッフと製作前に観た『プライベート・ライアン』について書かせていただきたいと思います。

ノルマンディー上陸作戦直後のフランスを舞台に、ジェームズ・ライアン二等兵(マット・デイモン)という一人の兵士(四兄弟の末弟で、兄三人は戦闘で死亡している)を探し出し、本国に連れ戻すという特殊な任務に就いた第2レンジャー大隊C中隊隊長のジョン・ミラー大尉(トム・ハンクス)率いる8人の兵士たちの物語。そして、過酷な任務が進む中、その一兵士を救出するのに8人の生命の危険を冒す価値はあるのか?という疑問が湧いてきます。
実際にジェームズ・ライアンのモデルになった兵士が第101空挺師団506連隊の兵士が兄弟すべてを失い、本国に帰還したという事実があります。スピルバーグはそこからこの作品を拡げたのでしょうね。

S・スピルバーグが取り組んだのはドキュメンタリーの映像を観ているような手法だった。確かに最初のノルマンディー上陸作戦の映像は手ぶれし、兵士の目線で描かれる。この時の映像はブレているし、血や肉片も飛び散るという戦場体験をしているような映像でした。
私はこの描写を見たとき、目を背けたくなるような気持になりました。
映像の描写を観ていると、ロバート・キャパ(写真家。ノルマンディー上陸作戦で、第1歩兵師団第16連隊第2大隊E中隊に従軍し、最大の戦死者を出したオマハ・ビーチにてドイツ軍と連合軍が入り乱れる中、100枚以上の写真を撮影した。残念なことに助手が現像中に興奮してしまい、まともな写真は11枚しか残らなかったというエピソードがあります)のピンボケしてブレている上陸作戦中の写真の影響もあったようにも思えました。



スピルバーグは1940年代のニュース報道班のカメラのシャッタースピードで、この戦闘シーンを撮影したそうです。その結果、観客である私たちは戦場の恐怖をスクリーン越しに目撃することができました。撮影方法に関してこんな感じです。
その効果もあり、『プライベート・ライアン』後の戦争映画は随分と表現が変わったと思います。血の描き方や撮影方法など、生々しさが、戦争は悲惨なんだという描き方が増えてきました。クリント・イーストウッド監督の『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』も影響を感じる作品になってました。と思ったらこちらは製作にスピルバーグがいましたね。

今回はここまで。
後編は、この続きを!!  
Posted by ヤネックススタッフ at 21:02